伊豆ホテル

はりきり社長 (1956年 東宝)

 太陽自転車社長大神田平太郎は大株主の大東産業社長仙石を訪ね、五千万円の拡張資金の融資を依頼したが、仙石は米国マーナー・ブラザーズ社との契約締結を条件とした。そんな中、マーナー・ブラザーズ社社長のマーナー氏が来日し、製品テストのため開催されたサイクリング旅行。その一行が宿泊したのが伊豆ホテルである。

▲伊豆ホテル玄関付近。かまぼこ型の屋根が体育館のようだ。太陽自転車制のチャリが並んでいる(画像①)
▲伊豆ホテル玄関付近。かまぼこ型の屋根が体育館のようだ。太陽自転車制のチャリが並んでいる(画像①)

 実はこのホテルが使用されたのはこのシーンだけではない。

作品の後半で登場する社員の福利厚生のために造った工場内の円形大浴場。このシーンもここ伊豆ホテルの大浴場が使用された。

▲入湯式(?)に臨む社長以下社員。何とも表現しがたい水着姿だ。(画像②)
▲入湯式(?)に臨む社長以下社員。何とも表現しがたい水着姿だ。(画像②)

〔解説〕

伊豆ホテルは正式名称を「三養荘別館伊豆ホテル」という西武プリンスホテル系の宿泊施設。1955年にオープンし、一時はアーチェリー場やミニゴルフ場をなども完備したリゾートホテルだったが、残念ながら1993年に閉館した。

当時の様子は「西武グループの歴史 資料編 伊豆ホテル」に当時のパンフレットや絵葉書が掲載されているのでよくわかる。

詳細はこちらから>>>

 

 現在、建物は全て撤去されてしまったが、ゴルフ場の跡、玄関前の円形植え込み、円形大浴場前の池などが地図、航空写真で確認できる。

 

今回のロケ地についてはネット検索でもなかなか見つからず、場所の特定が非常に困難であったが、伊豆長岡温泉旅館組合の事務局長様より情報を頂き場所の特定に至りました。

この場にて改めて御礼申し上げます。どうもありがとうございました。

伊豆長岡温泉旅館組合>>>

 

皆様も巡礼の際には、いで湯情緒豊かな伊豆長岡温泉をぜひご利用ください。

 

〔このシーンの出演者〕

 ・森繁久彌 ・小林桂樹 ・司葉子 ・中田康子 ・三木のり平 他大勢

 

〔ロケ地情報〕

名称:三養荘別館伊豆ホテル

住所:静岡県伊豆の国市長岡1355

交通:伊豆箱根鉄道駿豆線伊豆長岡駅より車で10分弱