満貫荘
喜劇 駅前満貫 (1967年 東京映画/東宝)
徳さん(森繁)の経営する麻雀荘である。
さて、これまでの画像より満貫荘はエビス地球座近くのビルの2階にある事がわかる。
エビス地球座は恵比寿駅西口を出てすぐの商店街にあった映画館だ。目蒲線~目黒乗り換え~五反田という生活をしていた私に御とって恵比寿は馴染みの薄い場所だったので、今回は以下のサイトを参考に地球座の場所を特定した。
赤枠の場所がエビス地球座だ。その左にある2重の点線部分が画像①で2人が出てきた路地だ。この路地は現在もある。
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では満貫荘は一体何処にあったのだろうか?
画像①では路地の奥正面にエビス地球座が見える。となると路地の奥はT字路のようになっていると推測するが、地図ではそのような形状の道路は確認できない。
当初、満貫荘(東宝パ)は地球座の2階にあると考えた。そうなると地図①辺りからの撮影である。A辺りが画像①に見える地球座の看板の場所。画像②で2人が上る階段はB辺りではないかと・・・・・
しかしこの地図では画像①に見える路地向かいの建物の場所Cが更地のような状態になっている。1967年公開時に建物があり、1年後の住宅地図で更地になっているというのは考え難い。
となると②からの撮影だろうか?やはりA辺りを画像①の地球座の看板と仮定すると、路地右手(画像①では左手)に「コーヒーアンネ」の建物がある。この建物、路地に面した部分が一部出っ張ってるように書かれている。これは画像①の池内淳子の右に濃い茶色で明らかにビルの外壁の色とは違う部分がある。下の画像でもよくわかる。果たしてこの出っ張りと濃い茶色の部分は同一なのだろうか?
では②からの撮影と仮定した場合、画像②の階段はDの辺りという事になる。そうなると満貫荘の入る画像⑤の東宝パは、本●(判別できない)ビルということになる。
くどい様だが、どう見てもエビス地球座の看板がT字路の突き当りの位置に見えてしまう。「映写機の撮影角度の関係でAの位置がこのように映ってしまう」というのであれば、それはそれで納得するが・・・・・ イマイチ納得しがたい。
下の画像は映画公開より4年前、1963年の地球座周辺である。
気のせいか路地が若干折れているように見える。現在は殆ど直線であるが、当時地球座の建物の一部分でも路地側にセリ出ていたとすれば、②から撮影すれば看板Aは映ると考えられる。
前述の参考にしたサイトに以下のような記載がある。
恵比寿地球座は、駅前の恵比寿銀座のアーケードをくぐった左側、路地の奥にあった。現在のパチンコ屋の後ろあたりだったろうか。
住宅地図で見るとロータリーと書かれた円形の左下がアーケードの入り口になる。そこを直進し左側の路地を入った奥にあるので、記載内容と地図はピッタシ合致する。
これだけ大きく看板を立ててるのだから、多分ここが地球座の入り口で間違いないだろう。
また空撮で更地になっている路地左側の場所だが、映画撮影までの3~4年の間にビルが建ち、入口の階段は当時流行り(かどうかわからないが)の螺旋状の物(画像②③)を設置したとの考えればそれほど無理は無いと考えられる。
では画像⑤のピルにある東宝パとは一体何だろう?これについては、夏の若大将さんより情報を頂き「東宝パーラー」である事が判明した。
以下にその内容を抜粋する。
という訳で、満貫荘の入る東宝パのビルはDの本●(判別できない)ビルと特定する。現在はREMAX恵比寿というビルになっている。
※後日あるサイトにエビス地球座は木造との記載あり。エビス地球座=東宝パの線は確実に消えた。
〔解説〕
先日、荻窪東宝さんが現地調査に行かれたので、是非そちらを見て頂きたい。
詳細はこちらより >>>
〔このシーンの出演者〕
・山茶花究 ・池内淳子
〔ロケ地情報〕
名称:REMAX恵比寿
住所:東京都渋谷区恵比寿南1-4−13
交通:JR・東京メトロ恵比寿駅より徒歩5分