紺屋ビル
接吻泥棒(1960年 東宝)
紺屋ビルとは、拳闘選手の高田明が所属する「チャンピオンジム」のあるビルだ。
尚、途中まで画像右側に赤いスペースがあるが、映像の不具合等ではいので、現在の画像右側にも敢えて同色のスペースを作っておいた。
また、今回の現地撮影はすべて荻窪東宝様にお願いした。この場をお借りして御礼申し上げます。どうもありがとうございました。
練習を終え、表に出てきた高田。P01
高田のチャンピオンジムは地下にあるようだ。
高田を待っていたファッションデザイナーのエレナ西条。F01
サングラスで表情は見えないが、「待ってたのよ~」って感じかな。
トップ屋の日高に気付く高田とエレナ西条。F02
トップ屋とは現在のパパラッチのようなもの。どうやら日高はチャンピオン高田の私生活を追っているようだ。
「ヤバイ!」高田はエレナ西条をジムの方へ・・・。F03
ジムの方からは、さっきまで高田の練習を見ていた山岸エリ(バーのマダム)が。こちらもヤバイ状況だ・・・
山岸エリにエレナ西条を押しつけ、その場を離れる高田。F04
タクシーを止めて退散モードに入る高田。F05
高田をめぐる女性2人の争い。F06
F03でも若干見えていたが、地下へ下りるスロープが埋め立てられ駐輪場になっているのがわかる。一体この下は何があったのだろうか?またなぜ埋めてしまったのだろうか?
高田がいなくなった事に気付き慌てる2人。F07
日高がすかさず2人を撮影してる。
さてここからは別の日。
スロープを駆け上がる高田。F08
正面奥が内堀通りになる。当初ストリートビューで確認した時、画像手前部分は左側歩道側との間に柵があったので、柵内に入るのは難しいかと思われた。しかし柵内に入らないとこのシーンの撮影できない。荻窪東宝様には「柵内に入れればお願いします。無理なら結構ですよ」と送ったところ、「入れ!という事ですね」と返事が来た(笑) おかげでこんな素晴らしいFlash画像が完成した。たぶんこんな感じで撮影したと思われる。
荻窪東宝様のプロ意識(?)には感服するばかりだ。
高田を待っていたのは聖立女子高の由紀美恵子だった。F09
高田にちょっかいを出す美恵子。F10
見比べてみると、美恵子の右後ろで高架の道路らしきものが見えない。撮影当時の首都高は、この先の京橋ジャンクションまで繋がっていなかった事がわかる。余談だが、団令子のこの顔を見ると、初期の若大将シリーズで「アンパン出べそ」と言われていた事が納得できる(笑)
最後にストーリーとは全く関係ないが、F01、チャンピオンジムの看板の上にほんの少し照明器具が見える。現在は取り外されてしまったが、外壁には以下のように楕円形の跡が残っている。私はこんな細かいところまで気にしないが、自身のHP内に「重箱の隅」というページをもつ荻窪東宝様ならではの視点である。ホント頭が下がります。
〔解説〕
これまでわかりやすくする為「首都高」と書いてきたが、正式名は「東京高速道路」で東京高速道路株式会社が管理している。首都高都心環状の汐留ジャンクションから西に分かれ有楽町駅付近を舐め、京橋ジャンクションへ至る約2kmの部分になる。私もほとんど走らないので気にもしていなかったが、通行料金は無料とのことなので、道路下のテナント(銀座9、コリドー街、銀座5、西銀座デパート等)収入が主な収益と思われる。
紺屋ビル自体は外堀通り、旧城邊橋から旧紺屋橋までの一帯になる。この下には京橋川が流れていたが埋立てにより昭和34年、完全に消滅した。
〔このシーンの出演者〕
・宝田明 ・団令子 ・草笛光子 ・新玉美千代 ・中谷一郎
〔ロケ地情報〕
名称:紺屋ビル
住所:東京都中央区銀座1-2-1
交通:東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅下車すぐ
2014.12.29 荻窪東宝様撮影