三沢ビル
銀座の恋の物語 (1962年 日活)
日活作品から1つ。ちょっと長くなるがお付き合いください。
石原裕次郎主演だがアクションではない。青春映画になるのだろうか?
何にしても東宝の青春映画のようなノー天気なスカッと爽やか感は無い。まぁそれが日活のカラーだと思う。
さて前置きはこのぐらいにして、今回は主人公 次郎(石原裕次郎)の下宿を紹介する。
オープニングで早朝の銀座の街を人力車を引く次郎。8丁目方面から中央通りを北上。4丁目交差点を右折し三原橋をすぎ、萬年橋を渡り右折。銀座二十四帖に登場した料亭菊川前を過ぎ右折し采女橋を渡り5丁目交差点方面へ向かうというとんでもないコース。一体何を目指して走ってるんだろうか???
そんなこんなで、朝の仕事を終えた次郎は下宿に戻ってきた。
▼路地へ入る次郎の人力車_Flash①
8丁目付近のコリドー街側から外堀通りを見たところである。正面奥が銀座日航ホテル。その手前が外堀通りになる。人力車が入ろうとする角は当時の地図では「つぼ半」という料理屋になっている。
▼路地を走る次郎と人力車_Flash②
銀座の路地にしては幅もあり当時から車の通行も可能であったようだ。ただ、この先北側の通りに出るまで2か所屈折している。
▼物干し台でラッパの練習をする近所の若造_Flash③
下宿の前に人力車を置いた次郎が今来た方向を振り返ったところである。中央の大きなビルは第三秀和ビル。ラッパの物干し台はFlash①のつぼ半の上辺りではないかと推測する。
そんな時、上の方から恋人チャコちゃん(浅丘ルリ子) が次郎を呼んだ。
▼ベランダから次郎を呼ぶチャコちゃん_Flash④
振り向くとベランダにチャコちゃんが。ここは次郎の下宿の隣のビルで、チャコちゃんの勤め先になる。現在もちょうど同じようにベランダはあるが、建物自体は建て替えられている。ベランダのある位置は4階になるので、現在の画像では上の位置のベランダになる。
▼ベランダから次郎を見下ろすチャコちゃん_画像①
路地が屈折してるのがお分かりだろうか? 人力車の置いてある右が次郎の下宿になる。
▼逆方向から見た下宿前_Flash⑤
正面が次郎の下宿、右がチャコちゃんの勤め先になる。
〔解説〕
数ある銀座の路地の中で、車が通行可能な幅があり2ヶ所屈折してる所といったら、ここしかないでしょう。自分の頭にしっかりインプットされていた場所だった。
現在三沢ビルという名称だが、見る限りビルには程遠い・・・・・
〔このシーンの出演者〕
・石原裕次郎 浅丘ルリ子他
〔ロケ地情報〕
名称:三沢ビル
住所:東京都中央区銀座8-2-12
交通:JR新橋駅駅下車 徒歩5分